幸せになりたい
健太郎の家の近くにあるショッピングモール。

『ここで何を買うの?』

「二人に必要なもの・・・」

私の頭の中は???だらけ・・・


健太郎は私の手をひいて歩き出した。

どこに向かうのかと思ったら・・・

『ここ??』

「ああ。昨日約束しただろ。」

辿りついたお店は携帯電話のお店。

昨日、解約するように言われていたことを思い出した。

健太郎・・・ほんとに可愛いって思っちゃった。


「琴音にはこれがいいんじゃない?
 琴音っぽいから」

そう健太郎が言いながら手にしたのは、可愛いピンクのスマートフォン。

『かわいい・・・』

私の一言で決まったらしく、

「これください。あと、これも・・・」

健太郎は同じ機種の黒を指さした。

「同じ機種だと、使い勝手がいいだろ。」

そう言って二台購入した。

もちろん、支払いはしようとしたけど…

「琴音はいいの。そんなことしなくて。
 俺の方が給料いいんだから・・・」

そんな訳の分かんないことを言いながら、さっさと会計を済ませていた。

手続きの関係があるから、少し時間がかかるみたい。

「後で取りに来ますから・・・」

健太郎はそう告げると、携帯ショップを後にした。
< 46 / 58 >

この作品をシェア

pagetop