ましゅまろハート
どうやら俺がいる位置からは

彼女はいないようだ。


「奥の方にでもいるのか……」


ぽつりと呟きながら、

俺は手にしていた本を

そっと元の位置に戻し、

店内へと入った。


「うわ、なんなんだよコレ……」


店内の本棚には、

一般の書店ではあまり見かけない

専門的な学術書が

所狭しと並べられていた。


週刊誌の居場所は、

ここにはない。


目が回りそうな感覚に

襲われながら、

俺は必死になって店内を見回った。



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