ましゅまろハート
「あぁ。これ、俺の彼女」


ヤナに促されるように

彼女は俺に軽く頭を下げ、

“藤夕菜(ふじ ゆうな)です”

と照れながら挨拶した。


「彼女ね。

 ……って、お前、

 いつの間に彼女出来たんだよ!

 確か、入学ん時は

 “いねぇ”っつってたじゃんか!」


俺が興奮を抑えきれずに叫ぶと、

ヤナはしてやったりと

いわんばかりの顔を

見せながらこたえた。


「サークルの同期のコだよ。

 つーか、俺はお前みたいに

 望みのない恋はしねぇの」




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