地球の三角、宇宙の四角。
薄い緑色の女性の形をしたアンドロイドは、背骨を抜き取るようにして手にした銃のような武器を寝癖の男に投げ渡した。
「へー、こりゃすごいね」
『その場しのぎにしかならない、一発撃ったら次のチャージまで3分』
受け取った寝癖の男はめずらしそうにじろじろ見て、がちゃりとレバーを引くと細かい粒子が銃口に吸い寄せられていった。それを感心したように頷いている。
「関口、時間を稼げ」
関口はニヤニヤとしながら立ち上がってセックス!セックス!といいながら走り出した。
アンドロイドはこちらに向かってきて、いきなり殴りつけてきた。
そのまま襟首を掴まれてつるし上げられる。
『自分の物語を信じろ』
何がどうなってるのか、まるでわからない。なんなんだよ。
「あの……黒いやつは」
『世界の亀裂みたいなものだ。信じるか?』
抑揚がない声なのに、めんどくささを感じる。襟首にかかった手首を触るとヒンヤリと冷たい。
信じるも信じないも聞きたいことは山ほどある。
眼鏡の奥、楕円形のウルトラマンみたいな目にじっと見つめられると何回も繰り返し見てきた景色の断片が重なり、繋がる。
何を聞いても、どんな聞き方をしても罵倒されるのがわかった。
『そうだ。知らなくていい』
「何回目だ?」
『知らなくていい。もう限界なんだろう?』
同じ映画を何回も見ているような感覚。最後はいつもバッドエンドだ。目の前で何度もはゆみを失う。どうやっても失う。
「ああ、限界だよ。本当にもう疲れた。やめたい」
堪えていた本音、やめたい。やめてしまいたいという言葉を漏らすと次々と言葉が押し寄せた。
「ドラマなんていらないだよ。なんんあんだよ。僕はあたりまえで、たいくつな日常が欲しいだけなのに、なのに」
『そのために戦ってるんだろう?』
「へー、こりゃすごいね」
『その場しのぎにしかならない、一発撃ったら次のチャージまで3分』
受け取った寝癖の男はめずらしそうにじろじろ見て、がちゃりとレバーを引くと細かい粒子が銃口に吸い寄せられていった。それを感心したように頷いている。
「関口、時間を稼げ」
関口はニヤニヤとしながら立ち上がってセックス!セックス!といいながら走り出した。
アンドロイドはこちらに向かってきて、いきなり殴りつけてきた。
そのまま襟首を掴まれてつるし上げられる。
『自分の物語を信じろ』
何がどうなってるのか、まるでわからない。なんなんだよ。
「あの……黒いやつは」
『世界の亀裂みたいなものだ。信じるか?』
抑揚がない声なのに、めんどくささを感じる。襟首にかかった手首を触るとヒンヤリと冷たい。
信じるも信じないも聞きたいことは山ほどある。
眼鏡の奥、楕円形のウルトラマンみたいな目にじっと見つめられると何回も繰り返し見てきた景色の断片が重なり、繋がる。
何を聞いても、どんな聞き方をしても罵倒されるのがわかった。
『そうだ。知らなくていい』
「何回目だ?」
『知らなくていい。もう限界なんだろう?』
同じ映画を何回も見ているような感覚。最後はいつもバッドエンドだ。目の前で何度もはゆみを失う。どうやっても失う。
「ああ、限界だよ。本当にもう疲れた。やめたい」
堪えていた本音、やめたい。やめてしまいたいという言葉を漏らすと次々と言葉が押し寄せた。
「ドラマなんていらないだよ。なんんあんだよ。僕はあたりまえで、たいくつな日常が欲しいだけなのに、なのに」
『そのために戦ってるんだろう?』