ランジェリーの誘惑
ランジェリーの誘惑
ベッドの上には新しいランジェリーが用意されていた。




「今日はこれを纏って。」




彼が肩紐の部分を持ちあげて、私に見せる。
胸元が幅の広いレース使いのミニスリップ。
柔らかなピーチピンクのサテンの生地が艶やかで、可愛らしさの中にもほんのりとした色香を感じた。それとお揃いのショーツは、フロント部に花の刺繍が施され両サイドがリボンで結ばれていた。
ガーターベルトも組になっているようで、同じ刺繍が大きめに入っていた。




「手触りがね、いいんだよ。」




ベッドに長い脚を投げ出して、上半身を枕で少し上げるようにして横たわる彼が言った。
早く着てみてと促す彼の言葉に、はいと小さな声で返事をしてベットサイドに立つ。
彼の前で着替えることへの恥ずかしさから彼に背中を向ける形で、バスタオルで前を隠しながらスリップを手に取る。
爪先から両脚を入れて、肩へと持ち上げる。
手触りの良いサテンの生地を捲し上げて、ショーツを脚に潜らせる。
腰骨の辺りで結ばれたリボンは、ちょっと触れたらするりとほどけてしまいそうだった。
ガーターベルトを腰に巻きつけ、ベットの端に腰を下ろしてストッキングを履く。
少し厚手のストッキングは、肌色よりもずっと白くてさらりとしていた。
レースの部分は色のないチューリップが沢山咲いていた。




「可愛いストッキングね。」




「ああ、お前に似合うと思って。それに、網タイツは好きじゃないんだよ。」




立ち上がって太股までストッキングを引き上げる私の後姿を眺めながら答える彼。




「…可愛いよ。」




彼が耳元で囁いて、左の頬にキスをくれる。
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