奇跡事【完結】
翌朝。
起きた俺と母親はデスタンへと向かった。
店の人に案内された馬車に乗り込む。
こんなにも遠く、離れた場所にあるからデスタンは凄い田舎だと思っていた。
だけど、実際はレンガ造りの家が立ち並んでいる。
お店が多いわけではないが、生活に必要なモノはまかなえそうだった。
魔法具が売ってる場所はどうやら、町の外れにある小さな家らしい。
他の立派な家と比べるとどうしてもみすぼらしく見える。
母親はコンコンとその家の扉を叩く。
それから暫くしてガチャリと扉が開いた。
中から出てきたのは女の人だ。
長い髪の毛を一つにまとめたその人は、俺と母親を見るとニカっと笑った。
「いらっしゃい!久しぶりだね」
「ソアレ。こんにちは」
この人がソアレっていうのか。
「魔法具は出来てるから中へお入り」
「ありがとう、助かるわ」