奇跡事【完結】
「エレノア様もそうだった。双子だという事で酷い仕打ちを受けたらしい。
だけど、人間を恨んでない。
それどころか、恵みをと生活を豊かにしてくれている。
素敵なお方だよ、エレノア様は」
「……そうなのか」
「俺と両親はエレノア様に救われたんだ。
酷い飢餓に苦しんでいたところを救ってもらった。
だから、俺は一生仕えるつもりでいるよ」
「大事なんだな」
「ああ。この命を捧げてもいいと思ってる」
その目は真剣で、本気でエレノアを崇拝してるのがわかった。
そんな素敵な人なのか、エレノアは。
初めてエレノアに興味を持った。
翌日からズマーニャに案内してもらって、マヒアに向かう。
ズマーニャとは様々な話をした。
エレノアに助けられてからずっとエレノアに仕えているらしい。
頼まれごとがあるとこうやって出かけたりもするが、基本はエレノアの近くにいるみたいだ。
ズマーニャは俺の一つ上で、19歳。
この容姿だから女に不自由しないんじゃないかと聞いたら、ズマーニャはエレノア以外一切興味がないらしい。
逆にお前こそ、女に不自由しないだろうと返されたが俺にも特定の誰かはいなかった。
好きとか恋愛感情みたいなのは理解出来なかったし。