こわれもの


翌朝。

にごりなく晴れる空に負けないくらい、アスカは清々しい気持ちでベッドを抜けた。

昨夜、焼き肉を食べたからだろうか?

ワケもなく元気がみなぎってくる。

“それとも、ヒロトさん効果だったり?”

桃色に染まる胸の音を全身に感じつつ、制服に着替え、顔を洗うと、枕元で充電器にささっているケータイをチェックした。

メールが来ている。

“もしかして、ヒロトさん?”

高まる期待感。

予想通り、メールはヒロトからのものだ。

《今日はありがとう。

コンビニ以外の場所でアスカと話せて、楽しかった。

ちょっと気になるんだけど、帰り元気なかったことない?

疲れさせた?

それとも、俺、何かした?

だったら、遠慮なく言ってな。》

“ヒロトさん……”

昨夜、ヒロトに対しコントロールできない気持ちが湧き、アスカは内心、それと戦っていた。

“元気がない、か。

ヒロトさんから見て、私そんな顔してたんだ……”

ヒロトに心配をかけてしまい、逆に申し訳ない気持ちになる。

《そうかな?

ヒロトさんのおかげで、元気全開だよ!

また、いろいろ話そうね》

ヒロトにそう返信すると、ケータイをポケットにしまい、アスカは朝食を取るためダイニングに行く。

< 35 / 214 >

この作品をシェア

pagetop