こわれもの
翌朝。
にごりなく晴れる空に負けないくらい、アスカは清々しい気持ちでベッドを抜けた。
昨夜、焼き肉を食べたからだろうか?
ワケもなく元気がみなぎってくる。
“それとも、ヒロトさん効果だったり?”
桃色に染まる胸の音を全身に感じつつ、制服に着替え、顔を洗うと、枕元で充電器にささっているケータイをチェックした。
メールが来ている。
“もしかして、ヒロトさん?”
高まる期待感。
予想通り、メールはヒロトからのものだ。
《今日はありがとう。
コンビニ以外の場所でアスカと話せて、楽しかった。
ちょっと気になるんだけど、帰り元気なかったことない?
疲れさせた?
それとも、俺、何かした?
だったら、遠慮なく言ってな。》
“ヒロトさん……”
昨夜、ヒロトに対しコントロールできない気持ちが湧き、アスカは内心、それと戦っていた。
“元気がない、か。
ヒロトさんから見て、私そんな顔してたんだ……”
ヒロトに心配をかけてしまい、逆に申し訳ない気持ちになる。
《そうかな?
ヒロトさんのおかげで、元気全開だよ!
また、いろいろ話そうね》
ヒロトにそう返信すると、ケータイをポケットにしまい、アスカは朝食を取るためダイニングに行く。