大好きな変な家族たち。◆

私は、小中高といわゆる良家が入るような名門校で
過ごした。

「柳瀬川家の娘」だからそれなりにモテて声をかけられたが、
それは、「柳瀬川」だからだと痛感させられるのも早かった。



周りもちやほやしてくれるが、
ソレは、あなたが「柳瀬川」だからよ、
と庶民出身の母は教えてくれた。

庶民から父と結婚して、急にセレブになった母は
周りの対応の変化に相当驚いたらしい。


だから、しっかり周りを見て
自分をもちなさい。と教育してくれた。


だから、私は人一倍さめた子供だったかもしれない。



人並みに、デートもしたが
それでも良家のお坊ちゃんや御曹司の考え方は
どことなく横柄で、私と会う人はいなかった。


何度か、おじい様の顔を立てて
お見合いなども行ったが
結局こちらから断る。といった具合だった。


御曹司と合わないってことを思い知っただけだった。


度重なる
お見合い話やパーティなどで
私は「御曹司嫌い」といっても
過言じゃなかった。



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