ONLOOKER Ⅳ
「やっとわかったの?」
まさに推理小説の悪役のような台詞を、ナツは微笑を浮かべて言い放った。
いつも通りの、穏やかで物腰の柔らかい彼のままで、だ。
それが異様なほど美しく感じた。
人を見下したように目を細めて、マサト、シュン、ユカリ、ナオと、ゆっくりと視線を合わせる。
その隣に並んだコウキまでもが、開き直ったように微笑んでいた。
普段のおどおどとした頼りない姿は、どこにも感じられない。
口調が相変わらずの、世間知らずのご子息、というふうなのが、また気味が悪い。
「玄関と西側の渡り廊下はナツ。東側は僕だよ。即興にしてはなかなかだと思わない? 竹田が倒れてるの見つけてから、すぐ考えたんだよ」
戦慄が走った。
二人は、皆が竹田の死体を見つける前から、部室で何が起きているかに、気付いていたのだ。