ONLOOKER Ⅳ

CHAPTER:Ⅲ



「普通に考えて、二つしかないと思うんだ」

ナツが言った。
いつまでも廊下にはいられないが、さすがに死体のある映研の部室には戻れない。
とりあえず入ったのは、最後に調べた、二階の生徒相談室だった。

「まず、竹田先生を殺した人と、出入り口を封鎖した人は、別人」
「あの、でも、それだと、偶然ってこともあり得ますよね?」
「いや、玄関だけなら手違いの可能性があるとしても……窓まで外から塞いであるからね。明らかに誰かが故意にやったんだと思う」
「しかも、間違いなくこの学校の人間だろうな」

断言的に言ったシュンに、マサトが目で尋ねる。



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