うさぎ と くま の物語 (完)
*きっかけ
 

――――…


「よいしょ、っと」


ドスン!と荷物を床に置く。


私はふぅ、と息を吐いて、パンパンと手を叩きながら部室内を見渡した。


「うん、片付いたっ。終わりっ!んー!」


私は背伸びをする。


みんなが帰った後、部室の掃除をしてたんだ。


男子が多いだけあって、小まめに掃除しないと大変なことになるんだよねぇ…。


うん、でも、これで明日も気持ちよく練習に入れるよね。


――――カタンッ。


ガチャッ


「!?」


開くはずのない部室のドアが開く。


と同時に、私の身体はビクッと跳ね上がった。

 
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