うさぎ と くま の物語 (完)
 

だ、誰…っ?


私は身体を強ばらせる。


夜の学校だし、ちょっと怖い…!


やだやだやだ!


「―――…誰かいるのか?」


ドアがゆっくりと開きながら、その向こうから聞き覚えのある声がした。


……この声…?


「……あれ、片岡?」


うそ!


「―――ふっ、副部長っ!?」


ドアから覗いたのは、篠田センパイの大きな身体だった。

 
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