うさぎ と くま の物語 (完)
「あー、佐崎ね」
納得したような篠田センパイの声。
篠田センパイを見上げると、まっすぐと前を向いていた。
………篠田センパイ…?
何、考えてるの、かな…?
佐崎センパイのこと、気にしてる…?
何か変なこと言っちゃったかな、と気になりつつ、会話が終わっちゃうのが嫌で、私は次の言葉を続ける。
「……あ、あのっ!大会!頑張って応援しますからっ」
私は胸の前で拳をぎゅっと握る。
「―――うん。ありがとうな」
あ、笑顔、見せてくれた…。
胸がきゅーって締め付けられる。
すごく嬉しくて、身体の熱が上がるのを感じる。