神様に私の全部を奪われた。【番外編】
「凜」
「は………いっ」
「私も…凜に…私がどうでもいいことでも、これからは言おう。だから、凜も不安になんかならず、私を信じて欲しい」
「……っ」
「私には、もう凜しかいない」
「…紫音さんっ」
手を伸ばし、両手で頬をつつまれ、ドキドキが加速する
「扇李達のように…なるには時間がかかるだろう。けれど、私達は私たちのペースで…お互いを理解しあおう」
「……はいっ」
「永遠に変わらないのは、私は凜のもので、凜は私のもの…それだけ」
「……ん」
ちゅ、と触れるだけのキスが落ちそのまま、再び力強く抱きしめられる
「…おかしいものだな」
「……?」
「ただ、数時間…気持ちがすれ違っていただけなのに、何日もすれ違っていたような気分がする」
「はい…私も、です」
数時間だけなのに、一年とか二年とか紫音さんと離れていた気分
でも、今は紫音さんがここにいる
本当に、心が繋がれば…悩んでいたことが馬鹿みたい
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