冬の花
ふと美咲に視線を向けるとこっちを見て
ニヤリと笑う
「いいなぁー、ラブラブしてて
私も彼氏欲しいな♪」
くるんっと前を向いて鞄を
ブラブラと振りながら歩く美咲
「美咲、桜木くんが転入してきた日に
「好きな人できた。」って言ってたけど
その人に告白しないの?」
私の言葉に美咲は歩くの止め
俯き加減で呟いて
「もう、その人彼女いるから・・・。」
そして突然ばっと振り返り
美咲はじっと桜木くんを見て唇を噛む
次第に口元が緩み涙ぐんで
何かをぐっと堪えるように。
私はそんな美咲にドキットとした