HAPPY CLOVER 1-好きになる理由-
 ラーメンを食べ終わると、そそくさと勉強していたテーブルへ戻ってきた。

 せっかくの二人きりの時間なのだから、なるべく周囲に人がいないところでゆっくりと話したい。

 それじゃあ早速さっきの続きを、と思ったときだった。

「眼鏡返して」

 思い掛けないことに舞のほうから話しかけてきた。ものすごく嬉しい。

「まださっきの続きを聞いてないからダメ」

 焦点が合わず、ぼんやりと俺を見る目が少し怯えている。めちゃくちゃかわいい。

 もっと焦らしていじめたくなるのは俺だけじゃないはず。



「俺のこと、嫌いじゃないんだよね?」



 困ったような顔をして俺の視線から逃げようと横を向いた舞は、ぎゅっと目を閉じてそれから頷いた。



「じゃあ、……好き?」



 俺は舞がこちらを向いていないことをいいことに、遠慮なく舞の顔を見つめる。

 やがて観念したように舞はゆっくりともう一度頷いた。



 ――よっしゃーっ!



 テーブルの下で小さくガッツポーズを作ってグッと手を引く。
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