じっとして"
「行かない、しんじられない
 
 じゃあ、どうして、指輪?」

「ああ、これ?意味はない
 外し忘れ…」

「何それ、バカ
 
 バカ男、そういうところ
 ちゃんと…」

大好きな貴方の手が私の手に
触れて私を引き寄せる。

私は床に膝をついた姿勢で
椅子に座る貴方に抱きついた。

泣いてる私の頭を大好きな
貴方の手が優しく撫でてくれる。

「痛いの痛いの

 飛んでゆけ」

「もう、子供じゃ(ない)…」

「じっとして」

貴方の左手が私の頬に触れて
唇が触れ合うと、ドキドキは最高潮。

「止まんねえ」

胸の痛み?

どっか行っちゃった。

end
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