Steady
「あら、良かったじゃない。

 勿論、行くんでしょ」


「……」


「まさか、行かない

 なんて言わないわよね。

 小学校ってことは、

 ……敦くんに

 会えるかもしれないじゃない」


視線をコンロへと戻しながら

母親が楽しそうに言う。


そう。


母親の言う通り

敦に会えるかもしれない。


でも、絶対、とは限らない。


私が参加したとしても、

敦が欠席することだって

考えられる。


「まだ分かんない」


便せんを眺めながら私が呟く。


すると母親は揚げたての

トンカツを切りながら、

「早く、返事しなさいよ」

とだけ言った。


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