御曹司なんてお断りっ◆
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「田中さん、お客様がお見えですって。」
ふいに声がかかる。
私は、呼ばれた方に目をやる。
同僚が受話器をひらひらさせて、
私に内線を受けていた。
「わかりました。下のロビーまでおります。
どちら様??」
「えっと…お兄様みたいですよ?」
「え?」
予想外の来客に
急いで作業を中断し、
先ほど放り投げた携帯電話を持つ。
多分、これの件でわざわざ来たんだろう。
急いで階段で一階のロビーまでおりると、
見なれた兄がそこにいた。
「建志!」
「志保!」
兄・建志は私を見つけると、
私の携帯を
みせて、
にっこり笑って手を振った。