御曹司なんてお断りっ◆

「ちゃんと、俺に聞かせて。志保の思い---」

「あっ。あの・・・」

焦る志保も可愛らしいな。
思わずにやけてしまう。


「私…。昴さんがーーーーー」

口ごもる。

焦らずに志保の言葉を待つが
早く聞きたくて、思わず耳元にキスしてしまう。


「きゃっ。」

驚いた志保が離れようと身をよじるが、
逃がすわけない。

くるっと身を回転させると、
今度はきちんと向き合ってぎゅっと抱きしめた。


「志保。俺はーーー志保が好きだ。

 すべてを捨ててでも手に入れたいと思うよ。」


「昴さん・・・私は、
 貴方に何もしてあげられない・・・

 地位もお金も、あなたの会社の為になることは
 何もありません。」

志保は、ゆっくり顔を上げて
まっすぐ俺をみたーーー


「志保。俺はーー」

「昴さん。それでも私はあなたが好きです。」

俺の言葉を遮る様に
志保がはっきりと口にした。


時が止まった気がした。


今更、夜の空気の冷たさがほほを撫でる。

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