記憶のない少女





「もしかしたら・・・・このままずっとってことも可能性はあるわ。」


そう言って私の手からお母さんの手が離れる。


「・・・・彼に・・・泉くんに会いたい!!」


彼のことが思い出せない・・・



どんな顔でどんな髪型でどんな声で・・・・



「梛・・・あなたの様態が落ち着いたら会ってきなさい。」



「え・・・・。」


彼に会える・・・・。



「なにか思い出すかもしれないわ。」



それを言ってお母さんは部屋から出た・・・。



バタン・・・・。

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