パラサイト ラブ
「……冗談だろ?」
「ま、そう思ってくれてもいいけど」
「なんだよそれ」
「べつにぃ~」
これは……幼なじみ同士のただの軽口?
それとも、ハナさんの本音…?
「――あんたたち、朝乃ちゃんが聞いたら困るからもうくだらない話はやめなさい!」
彼らを一喝する龍ちゃんのお母さんの声で我に返ると、腕の中のちぃがじたばた暴れていて、強く抱き締めすぎていたことに気づく。
「ごめんね…ちぃ」
そう言って床にそっと降ろしてあげると、ちぃはぷいっと顔を背けて逃げるように廊下の奥へと消えてしまった。
嫌われちゃった、かな……