パラサイト ラブ
「目が覚めたか?」
そう言って目の前に現れたのは、英だった。
「ここ……どこ?」
「俺たちの新しい部屋だ。前のアパートだとあいつに気付かれるからな」
「あいつ……?」
「朝乃と一緒に住んでた男のこと」
……龍ちゃんのこと、だ。
だけど、どうして私が逃げ出したことを……
「三日前だったかな……あいつ、朝乃を探しにあの部屋に来たんだ」
「…………そう」
龍ちゃんが私を探すだろうということは、予想はしていた。
だけど事実として誰かの口から伝えられると、やっぱり胸が痛む。
「―――なぁ、朝乃」
英が、私の寝かされているベッドに腰掛けた。ギシ、とスプリングが軋む音が静かな部屋に響く。
「俺、気づいたんだ。俺には朝乃が必要だって」
……なにを、言ってるの?
「そうじゃなきゃこんなに必死に探したりしない。探偵まで雇って」
かけられていた布団が捲られ、英が私の身体にのしかかる。