午前0時、夜空の下で
ノーラはその女性に目礼すると、女官とは思えぬ尊大な態度でズカズカと部屋に入っていった。

「ただ今戻りました。……ご存じとは思いますがミスティアも一緒です。じゃ、私は外で待機してますので、とっとと終わらせてくださいね!」

言いたいことだけ言うと、ノーラは踵を返してあっという間に出ていってしまった。

あんまりなその態度に、ミスティアは唖然としたまま固まってしまう。

微動だにできずにいた彼女の耳に小さな溜息が届き、部屋の奥に目を向ければ、大きな机に肘をついたレインが頭が痛いとでも言いたげに額を押さえていた。

「まったく彼女は……。まぁ、僕が悪いんですけどね」

眉尻を垂らし、どうしようもないというふうに笑うと、優しく細めた瞳をミスティアに向ける。
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