午前0時、夜空の下で
ミスティアも口を挟まず、無言で耳を傾けている。
「側室と言っても名前だけで、実際は陛下に会うこともほとんどないと言われているわ。琅と違って、黎は世襲制じゃないから子を産む必要もないの。たまに陛下の目に留まる姫もいるけど、ほんの一握りよ。だから行くのを拒む姫もいる。でも、国としてはどうしても魔王に近づきたい。そこで黎に嫁ぐことを条件に、選ばれし姫は一つだけ願いを言うことが許されるの。――唯一の、願いを」
言い切り、ジュリアは口を噤んだが、口を開く者はいなかった。
ミスティアは惚けたように口を開き、レインやヴェルディは悩ましげな表情を浮かべる。
リーダーたちは悲しそうに瞳を伏せ、心はただ、俯いていた。
「側室と言っても名前だけで、実際は陛下に会うこともほとんどないと言われているわ。琅と違って、黎は世襲制じゃないから子を産む必要もないの。たまに陛下の目に留まる姫もいるけど、ほんの一握りよ。だから行くのを拒む姫もいる。でも、国としてはどうしても魔王に近づきたい。そこで黎に嫁ぐことを条件に、選ばれし姫は一つだけ願いを言うことが許されるの。――唯一の、願いを」
言い切り、ジュリアは口を噤んだが、口を開く者はいなかった。
ミスティアは惚けたように口を開き、レインやヴェルディは悩ましげな表情を浮かべる。
リーダーたちは悲しそうに瞳を伏せ、心はただ、俯いていた。