午前0時、夜空の下で
「史実には記載されていない、魔王陛下と夜族にのみ語り継がれてきた事実です。
……十六夜姫は即位なさいませんでしたが、天族であろうと候補に連なる可能性はあるのです。
何より、貴女は天族の血を持ち、十六夜姫の魂を受け継ぐ稀有な存在。
夜族は、貴女こそ次期魔王候補であると確信いたしました」
凛と顔を上げたカルマに、リーヴルが軽やかに囀る。
『ココロ、ココロ、イザヨイノキミノネガイ、カナエテ』
「心様、夜族は貴女に従います。貴女に、十六夜姫の魂を受け継ぐ貴女に、魔界の女王となっていただきたいのです。
そのために、」
切々と語っていたカルマは、一瞬口を閉ざした。
躊躇いがちに震える唇は、彼女自身の恐れを表しているかのようだ。
リーヴルの無邪気な囀りが、余裕のない心を苛立たせる。
「――現魔王陛下を、殺してください」
……十六夜姫は即位なさいませんでしたが、天族であろうと候補に連なる可能性はあるのです。
何より、貴女は天族の血を持ち、十六夜姫の魂を受け継ぐ稀有な存在。
夜族は、貴女こそ次期魔王候補であると確信いたしました」
凛と顔を上げたカルマに、リーヴルが軽やかに囀る。
『ココロ、ココロ、イザヨイノキミノネガイ、カナエテ』
「心様、夜族は貴女に従います。貴女に、十六夜姫の魂を受け継ぐ貴女に、魔界の女王となっていただきたいのです。
そのために、」
切々と語っていたカルマは、一瞬口を閉ざした。
躊躇いがちに震える唇は、彼女自身の恐れを表しているかのようだ。
リーヴルの無邪気な囀りが、余裕のない心を苛立たせる。
「――現魔王陛下を、殺してください」