午前0時、夜空の下で
あの時間は、二人だけのもの。

それがどんな意味をもたらすのかも知らないまま、心はただただ自分の胸だけに、二人きりで過ごした時間を秘めていたのだった。

「私は、大丈夫」

自分に言い聞かせるように呟くと、お茶の用意を済ませ、心はアルジェンのもとへと歩いていった。



「アルジェン様、少々お時間を頂けますか」

お茶の用意をする心を見守っていたアルジェンは、鋭い呼び掛けに振り向く。

「……女官長」

そこには、高齢であるにも関わらず、清廉な美しさを保っている女官長のルヴェータが立っていた。
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