午前0時、夜空の下で
「ありがとうございました」

忙しいにもかかわらず、この世界のことを学びたいと言った彼女に応じてくれたクロスリード。

彼には本当に感謝している。

窓の外を見ると空が白み始め、朝の気配が迫っていることを告げていた。

計ったかのように扉の向こうから入室の許可を求める音が響く。

どうぞという返事に応じて入ってきたのは、シリアだった。

「ココロ様、陛下よりご命令を承っております。……お休みになる際は、陛下の自室で、と」

無表情でそう宣った彼女は、静かに頭を下げて部屋を出る。バタン、という音がやけに大きく響いた。

「……」

「……」

クロスリードと心の間に、何とも言えない沈黙が落ちる。

「……では、私はこれで」

沈黙に耐えきれなくなったクロスリードは、逃げるようにその場を後にした。
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