Never Magic
別の店へと歩く道。
歩いていると誰かに止められた。
その人は朔のの永久のライバルであろう人、神楽だった。
「よぉ、朔。奇遇だなぁ、こんな所で会えるなんて」
「やだっ…こんな所まで追ってくるなんて」
「ちげーよ!たまたまだっつってんだろぉがぁ!!」
この二人は会うといつもこんな感じ。
神楽は朔と同い年で、幼なじみだとか。
神楽は会うと必ず勝負を挑んでくる。
負けてばかりだから、また勝負を繰り返す。
朔はそんな神楽がいたたまれないのか、たまにぽつりと「負けようかなぁ…」なんて言っている。
「勝負だ!朔」
「またぁ?」
露骨に嫌な顔をする朔。神楽はそんなのお構いなしに戦闘体制入る。
仕方なく朔も魔法の杖を出す。
…いくら人気の無い道とはいえ、こんな所でバトって良いのだろうか。
「息の根は止めねぇーけど、ズタズタにしてやる!」
「僕さぁ、戦いなんてあんまりしたくないんだよねー。智春じゃないんだから」
智春とは第一王子の事である。
智春は今いったい何処にいるんだろうか。