ライオン
俺の予想が正しければ、この湊って子は間違いなく!

しかし、湊の表情は笑顔に戻り、健次の問いには応えない。

「何笑ってんだ、知ってるのか!知らないのか!
はっきりしろ!」

健次が語気を強めると、湊はニコニコしながらゆっくり健次の後ろを指差し、ようやく口を開いた。

「……マック奢って」

「………は?」

「奢ってくれたら、教えてあげてもいいかな〜?」

俺は後ろにある店と湊を見直すと、溜め息をついた。

こいつ、目の奥は笑ってねぇし。
気負った俺が馬鹿みたいじゃねぇか……。
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