威鶴の瞳
ダメだ、完全に疑ってかかってる。
これはいっそ本当のことを調べた方がいいのかもしれない。
そして調べるスペシャリストを、俺たちは知っている。
「雷知に頼んで調べてもらおうじゃないか」
そう言って俺は、若干ひきつった笑みをトーマに向けた。
BOMBに戻った俺たちは、真っ先にレインのもとへ行った。
「……何よ?」
そう言うレインをガン見している、トーマ。
いつもと違うその態度に、レインも気付いた……と言うより、気になっていたようだ。
報酬も貰い、依頼人も帰って行ったところで、トーマはようやく口を開いた。
「依頼したいことがある」
「……BOMBに?」
コクリと頷いたトーマは、もう依頼を決意したらしい。
俺は見守るまでだ。