威鶴の瞳


「……うーん……」



レインが腕を組んで考える。



「オススメは出来ないのよねぇ……」

「なんでだよ?」



トーマが不満そうに言う。

なんとなく、レインの言いたい事はわかる。

トーマは気付いてないのか……。



「何のためにこっちは偽名で依頼人に本名名乗らせてると思ってんのよ?ただの決まりじゃない、意味があるでしょう?」



そう、実際には俺たちの名前は偽名とは言えないかもしれないが、ここの形式上は偽名。

単に本名と漢字が違うだけであって、偽名とは言いがたいが、雷知やマサルはきっと偽名。



そしてプライベートは詮索厳禁、個人的に雷知を頼るのはアウト。

だからといってBOMBを通じて頼もうとすると、こちら側のプライベートで依頼することになる。

ただしそれはBOMBのメンバーとしてのプライベートということになるから、禁止事項に引っかかる。



つまり、俺たち2人じゃ頼めない。
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