威鶴の瞳


一体どういう流れでこうなったのかわからないし、目覚めた日からどれくらい経ったのかも……。

……優雨さんいないかなぁ?



「遥香さん、すみませんが、レインか優雨って女の人、知りませんか?」



どっちも同一人物だけど、優雨さんが一般の人に何て名乗ってるのかわからないから。



「え?……あ、レインさんね。彼女なら透眞の所よ。何か用があるなら呼んで来ましょうか?」

「あ、大した用事でもないので、後で大丈夫です」



優雨さんはトーマの所か……。

まだ外が明るいからBOMBの事は大丈夫なのかな。



「……もうすぐ」



ふと、遥香さんが話し始めた。



「もうすぐ、占っていただいた日から半年が経ちますね」



『半年』

その事を覚えているということは、気にしているということは、その日を信じて待っているんだろう。

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