教組の花嫁

 道心は提灯の行列を眺めて泣いていた。


 「ありがとう」
 「ありがとう」


 「小波、見てご覧。皆が永心の誕生を祝って、ここまで提灯行列をしてくれたのだよ」


 道心は、ベッドを起して小波が見えるようにしてやった。


 「わあ、綺麗。ここまで提灯行列をしてくれたのね。本当にありがとう」
 小波は提灯に向かって頭を下げた。


 百合葉は、約500人の行列を10に分割した。
 大声を上げては他の病人の迷惑になるので、百合葉は別のアイデアを温めていた。




 人文字。




 百合葉は、夜空に提灯で人文字を作る事を考えていたのだ。






 
< 178 / 296 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop