教組の花嫁
この年で、愛する女に自分の血を分けた子が産まれた事が、道心には何よりも何よりも嬉しかった。
「み・ん・な」
「あ・り・が・と・う」
道心が大きく頭を下げた。
「小波ううう」
「あ・り・が・と・う」
「ほ・ん・と・う・に・あ・り・が・と・ううっうううう・・・」
道心は、激しく、激しく、泣いていた。
涙の向こうに、提灯の灯りが、ゆらゆら、ゆらゆらと揺れていた。
永心を産んで暫くしてから、小波は病院を退院した。