教組の花嫁
その夜、小波はベビーベッドを覗き込む道心の指の爪を、一心に見詰めていた。
(千葉様の言う通りだわ。永心の爪の形と、道心の爪の形はまるで相似形。縮小したみたいだわ。永心は道心の子供なの?)
(信じられない)
(永心が道心の子だったとは・・・)
小波はこの事実に戸惑っていた。
(もし、永心が道心の子供なら、この先わたしはどうすればいいのだろうか)
小波はその夜一睡もせずに、これから先の生き方を必死で考えていた。
永心はベビーベッドの中で、安らかな顔をして眠っている。
その寝顔を、小波はじっと見ていた。そして、その顔に道心の顔を重ねていた。