教組の花嫁

 命の泉協会 理事
 千葉百合葉



 名刺の理事に目を留めると、北河も慌てて自分の名刺を差し出した。
 百合葉が、北河の名刺を受け取って席に腰を下ろした。


 「どんな仕事ですか」


 北河がいきなり核心に迫った。


 「あなたにとっては、すこぶる簡単で、率のいいお仕事よ」


 百合葉が北河の目を見て微笑んだ。


 「簡単で、率のいい仕事か。僕は何をすれば・・・」

 北河が、興味ありげに百合葉に尋ねた。


 「小波さんを夢中にさせるだけ。ただ、それだけ。どう簡単でしょう」
 「星野さんを夢中にさせる?」


 「言葉を変えれば、あなたに小波さんをメロメロにして頂ければ、それでOKよ。これは、報酬の前金よ」


 百合葉が帯封のある100万円を、ぽんとテーブルの上に置いた。





 
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