教組の花嫁
 
 「えっ、成功報酬が900万円。私がそんなに邪魔なのかしら」
 

 小波は、百合葉が北河に頼んだ仕事の内容を知って血の気が引く思いだった。


 「一つ質問をしてもいい」
 「いいよ」


 「北河さん、あなたはなぜ、その仕事を受けないの」
 「星野さんが最高に幸せと言ったから」


 「じゃあ、私が不幸せだったら・・・」
 「報酬を貰わなくても、教祖から星野さんを奪うつもりだった」


 小波は、力強く北河の目を見た。
 北河も小波の目を見詰めた。北河の目がきらきらと輝いていた。


 「ありがとう」


 小波が、いきなり北河の唇を奪った。


 二人は、時が止まったかと思うほど長い長い口付けをした。
 小波が北河から離れた。






 
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