教組の花嫁
「もういい。千葉君の事は良く考えてから対処するから、君はもう出て行ってくれ」
道心が捨鉢に言った。
「千葉様を取るか。私を取るか。言い換えれば、千葉様を追放するか。私を追放するか。千葉様を追放するまで、私は正直にはなりませんから。では、そのおつもりで」
小波は捨て台詞を残すと、足早に教祖室を出て行った。
「千葉様を追放するか。私を追放するか」
道心は、小波の言葉を反芻していた。
「どうして小波を追放出来るのだ。馬鹿げた事を」
(千葉君といい、小波といい、女とはいったい何を考えているのか、皆目わからない。それにしても、あの聡明な千葉君が、北河とかいう男を使って、なぜ小波を誘惑させようとするのか。本当に小波が邪魔なのか。千葉君の真意を確かめなくては・・・)
道心は考えが纏まると、百合葉を教祖室に呼び出した。