教組の花嫁

 「私の罪か。私が撒いたものは、私が刈り取らなくなくてはならないのか」

 道心は、大きな溜息をひとつ付いた。


 (女達は口を揃えて同じ事を言う。私は小波も必用だし、千葉君も必要なのだ。私にとっては、君たち二人で一人なのだ。私は、私は、欲が深過ぎるのか)


 道心は、難し過ぎる選択を女たち二人から迫られていた。


 「どう刈り取るお積もりですか」

 百合葉が冷たく呟いた。


 「小波の言った事が事実なら、君をこのままにしておく事は出来ない。今すぐここから、出て行くように。君は教団の為に献身的に尽くしてくれた。心から礼を言う。その礼と言っては何だが、お金は好きなだけ持って行くがいい」


 道心は、百合葉ではなく小波を選択した。





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