教組の花嫁
ピイーポ、ピイーポ・・・。
暫くすると、救急車のサイレンが、遠くから聞こえて来た。
ピイーポ、ピイーポ、ピイーポ、ピイーポ・・・。
ピイーポ、ピイーポ・・・。
サイレンの音が段々と大きくなってくる。
救急車がホテルの玄関口に到着した。
間もなく、部屋のチャイムが鳴った。
「は~い」
白髪のかつらを被りオーバーに猫背になったほのかが、ドアを開けた。
「ご苦労さんでおます」
救急隊員2名が、患者搬送ベッドを押して急いで部屋に入って来た。