教組の花嫁

 「管理棟には広報、経理、管理などと、コンピュータ室があるだけだから、ほのかはいるはずがない」

 小波は思案を続けた。


 「いるとすれば、住居棟か」



 「もしかして、2階の客室に匿われているのかしら」



 「ほのかは教団には大事な広告塔だから、教祖様が匿ったとしても不思議ではない」


 「瞑想室に行く振りをして探ってみるか」


 小波が瞑想室に目星を付けた。


 小波は、期待に胸を膨らませて瞑想室がある住居棟へ向った。



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