“隣の不可思議くん”
「近くにこんなところがあったんですねぇ・・」
「うん、まぁ・・あんまり有名じゃないからね。俺も小さい頃に一人で探検してて見つけたんだ・・。」
「探検ですか?なにやら楽しそうです。」
くすくすと笑う彼女の横顔は学校で見るそれとはまた違い俺の意志か澄羅の意志かは区別しがたかったがどきっとした。こんなに楽しそうにしている彼女に聞いていいものなのだろうか・・。
「何か・・悩み事があるのですよね?」
彼女は全てを悟っているのかのようにそう口にした。聞いていいものか悩んだが彼女がくれたこれはチャンスなのだと思う。
「澄羅の名前・・西園寺さん知っていたよね?どうして知ってたの・・・?」
「私にも・・解からないんです。なんだか、懐かしいような・・一度お会いしたことのあるようなそんな感じがしました・・。」
湖を見つめながら話す彼女の眼差しがあまりにも真剣でいつもの彼女ではないように感じた。