“隣の不可思議くん”


彼女がいった言葉は兄達の仮説から事実へと変わった。やっぱり、皐月さんの血縁であった。



「他に・・、何か聞いてる?」



ふるふると黙って横に首を振る彼女。




「そっか、なんだかごめんね・・?」


「っ・・どうして神谷くんが謝るのですか?」


「だって・・君を泣かせてしまったから・・・。」




そういって彼女の涙を指で掬う。



「なっ泣いていませんっこれは、そうです汗なのですっ!」




心苦しいいいわけだとはわかった。でも、彼の話を聞きながら私は解かってしまったのだ。


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