眠り姫の唇


なんなんだろう、この岩城という男は。


瑠香は自然と口元に微笑みを浮かべていた。


「私も同じですから大丈夫ですよ。岩城さんの事、恋愛的に好きかって聞かれると困っちゃいます。でも、触られるなら岩城さん以外、考えられない。」


夕方の男を思い出し、寒気が走る。


「岩城さん以外に触られたら、あんなに気持ち悪いなんて知りませんでした。それに岩城さんとだと、何故か自然でいれるんです。なんなんでしょうね。これ。」


そういうと、固まっていた岩城の表情が綻んだ。


「そうだな、なんなんだろうな。とりあえず付き合ってはいるけどな。」


「フフッ、そうですね。」


二人して静かに笑い合う。



「まぁ、瑠香が良いっていうならいつでも寝れるぐらいは好きだけど。」


「えぇ!?」


「お前が初めに言ったんだろ?自分の気持ちがどうとか。そこから俺は禁欲生活だ。」



「あ、あれで禁欲してるんですか?!」


瑠香は思わず濃厚なキスを思い浮かべて顔を赤くする。


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