眠り姫の唇


「誰に言われたの?」


「…それは、言わない約束なんだ。」


「なにそれ。」


三國は瑠香に鬼の用に睨まれて、一歩後ずさった。


「だって、言ったらこの話は無しだって…」


「…分かった。名前は言わなくていいから、なんていわれてどうしろっていわれたの?」


今までおどおどしていたのに、三國は急に興奮してハイテンションで瑠香に語った。


「ふふん♪なんかなぁ?ある人が教えてくれたんだけど、その人の知り合いが俺の事、密かに思ってくれてるんだって!しかもすんごい美人らしいんだぁ!恥ずかしがり屋で儚い、女らしーい人らしいんだよ。」


デレデレしながら空を見上げる三國が、瑠香には哀れに思えてきた。


「そんでな、その人があんまりじれったいから、俺とその可愛子ちゃんの間を取り持ってくれようとしてるんだよねぇ!イイヒトだろ?でも、その人もよく俺の事分かってないから、“あなたがどんな人なのか知りたい”らしいんだ~。はぁ、あんな綺麗な人より更に可愛い人ってどんな子なんだろ~。」


夢見がちに応える三國に、瑠香は思いっきり溜め息をついた。



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