眠り姫の唇



味わうようにいたるところを舐めまわす岩城を軽く睨みながら、瑠香は悔しがった。


いつもいつも岩城の思い通りになっているような気がして仕方ない。


組み敷かれたら、岩城の言うことしか聞かなくなる自分の身体すら腹立たしかった。


そんな風に思いながらも、従順に反応を繰り返す自分がそこにいた。


スルリと滑り込んできた岩城の右手に翻弄され、なまめかしい声が漏れる。


それがまた恥ずかしくて、瑠香は思い切り手に力を入れた。


思いがけない力に岩城はコロンと体制を変えられる。


いつもと逆の立ち位地に岩城はきょとんと意外そうな顔をした。


岩城を見下げながら、瑠香は急に攻める側に回ったような気分になり戸惑う。


こんな。


岩城を押し倒すような形になったのは初めてかもしれない。


瑠香は慌てながらも、思い切って岩城の首元に噛みついた。


舌を走らせ、軽く歯を立てる。


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