眠り姫の唇


「…はーーあ。」


思えば、色々あったな。


初めは最悪だった。


いきなりあんなキスされて、スネ蹴って逃走して、拉致られて、靴擦れの手当てしてくれて、またキスして、…起きたら付き合う事になってるし、気がついたら同棲みたいな事になってるし。


ほんと今思うとめちゃくちゃだ。


「でも…」


なんであの時、抵抗できなかったんだろう。


あんな長いキス、舌でも噛んでやったらすぐに終わったはずなのに。





…もしかしたら、もう初めから捕まっていたのかもしれないな。


あの瞳に。




岩城の全てに。






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