愛してんで
玄関で、2人は一生懸命、靴を履いていた。
千「履き終わった?ちゃんとみんなに、お礼言ってね。」
2人は、立ち上がるとくるりと振り返り、みんなを見つめた。
燿潤「「ありがとうございました。」」
隆「燿、潤、みんなから、クリスマスプレゼント。」
燿潤「「りゅーくん…」」
小さな手で、隆太からプレゼントを受け取ると、胸にぎゅっと抱き締めた。
千「良かったわね。」
綾「プレゼント開けるのは、お家に帰ってから。」
燿潤「「うん!!ありがとう!!」」
奏「いつでも、遊びに来てな。また、オムライス作ったるよ。」
燿潤「「またね。」」
玄関から出て行く、小さな背中には、真っ白な翼が見えた。
臣「うぅ……ぐすっ……」
昂「何、泣いてんねん…」
柚「…ぐすっ…ふぅぅ……」
平「お前もかいっ!!」
臣「別れは、切ないわぁ…奏の嫁入り考えたら……うぅ……」
隆「大袈裟な……」
柚「うちの娘、たぶらかしよって……ぐすっ……ふぅぅ……」
臣柚「「お前に、娘はやらんからなぁーっ!!」」
奏「あのなぁ…」
臣柚「「おとんとおかんを、見捨てんといてなぁ……うぇぇ……」」
奏「しょーもな……」
昂「大変やなぁ…」
臣柚「「うわぁぁぁん……」」
静かな夜に、響き渡る泣き声。
呆れながらも、幸せを感じていた。